子どもの耳鼻目
子どもの耳鼻目

耳・鼻・目の症状は、日常の小さな変化がサインになることがあります
気になる症状が続く場合はご相談ください
このようなお悩みはありませんか。
子どもは大人に比べて鼻の通り道が狭く、耳と鼻をつなぐ管(耳管)が太くて短いため、風邪をきっかけに耳や鼻の症状を非常に起こしやすい構造をしています。しかし、小さなお子さまは自分のつらさを言葉でうまく伝えられないことが多く、「機嫌が悪い」「夜泣きが増えた」「食欲が落ちた」といった日常の行動の変化としてSOSを出していることも少なくありません。
子どもの耳・鼻・目のトラブルは風邪に伴う一時的なものから、アレルギー、長引く感染症まで原因はさまざまです。当院では、小児科専門医がお子さまの全身状態や周囲の流行状況も含めて丁寧に確認し、親御さんの不安を安心へと変える診療を行います。「少し様子が気になる」という段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。
子どもの耳や鼻、目のトラブルは、夜泣きや日々の看病、さらには「テレビの近くで見る」「鼻をいじる」といった日常の癖に直結するため、親御さんが人知れずプレッシャーや罪悪感を抱え込んでしまいがちです。
「私が早くに鼻水を吸ってあげなかったから、中耳炎にさせてしまったのだろうか」 「『鼻を触るのをやめなさい!』と毎日叱ってしまう」 「いびきがうるさいのは寝相のせいだと思い込んで、アデノイドの肥大に気づけずかわいそうなことをした」
診察室には、「私の気配りが足りなかったからかも」と不安を抱えていらっしゃる親御さんが本当にたくさんいらっしゃいますが、どうか、ご自分を責めないでください。子どもの耳や鼻の構造は未熟で感染を起こしやすく、集団生活の中でウイルスをもらえば、どんなに気をつけていても症状は出てしまうものです。また、鼻を触ってしまうのもアレルギーや炎症による「ムズムズする本物の不快感」が原因の体のメカニズムです。
当院の外来で目指すのは、「耳や鼻の奥の状態を正しく見極め、適切な治療法とお家での具体的なケアをお伝えし、毎日の看病を親子で安心して乗り越えられる時間に切り替えていくこと」です。「この対応で大丈夫なんだ」という安心感を持って笑顔で我が子と向き合える心のゆとりをお届けするため、親御さんが背負っているプレッシャーを私たちが一緒に半分引き受けます。
子どもの耳・鼻・目は細菌やウイルスが侵入しやすく、アレルギーの過剰反応も起こりやすいデリケートな場所です。当院では原因を見極め、適切なホームケアとお薬のコツを具体的にお伝えします。
急性中耳炎
鼓膜の奥にある「中耳」に風邪などのウイルスや細菌が侵入して炎症を引き起こす病気です。生後6か月〜24か月頃に特に多く、小学校に入るまでに60〜70%の子どもが少なくとも一度は罹ると言われています。激しい耳の痛みや発熱、耳だれ(耳垂れ)がみられます。周囲の喫煙は発症リスクを高めるため注意が必要です。
【サインと当院のアプローチ】
言葉を話せない乳幼児では、「耳を頻繁に触る」「不機嫌」「夜泣きが急に増える」「突然泣き止まない」「ミルクを飲まない」といった行動がサインになります。診察時に鼓膜を直接観察して診断します。
【抗生剤(抗菌薬)の使用基準について】
「中耳炎=すぐ抗生剤」ではありません。2歳以上で片側のみ、耳だれがなく、全身状態が良好で強い痛みがなければ、抗生剤を使わず数日経過観察することもあります。ただし、①2歳未満(特に生後6か月未満)、②両側の中耳炎、③耳だれを伴う場合、④2歳以上でも丸2日以上39℃以上の発熱や強い耳の痛みが続く場合などは、ガイドラインに沿ってしっかり抗生剤を使用します。途中で薬を止めないことが大切です。改善しない場合や重症化・慢性化が疑われる場合は、専門の耳鼻咽喉科へスムーズに橋渡しを行います。
先天性耳瘻孔(じろうこう)
生まれつき耳の周囲(付け根など)に小さな穴が開いている状態です。胎児のときに耳が形成される過程で閉じきらなかったものです。
【ホームケア】
ときおりチーズのような臭い分泌物が出ることがあっても、無症状であれば治療の必要はありません。ただし、穴から細菌が入って赤く腫れて痛む(感染を起こす)場合は、抗生物質の内服や腫れた部分を切開して膿を出す治療が必要です。感染を繰り返す場合は手術で穴を取り除くこともあります。
副鼻腔炎(蓄膿症)
顔の横・額・目頭の内側にある骨に囲まれた空洞(副鼻腔)に炎症が起きる病気です。多くは風邪やアレルギー性鼻炎が引き金となり、鼻づまりや色のついた粘り気のある膿性の鼻水が多量に出ます。鼻汁が喉に流れ込むこと(後鼻漏)による長引く咳、頭痛、発熱、集中力の低下などを引き起こします。
【風邪との見分け方と当院のアプローチ】
通常の風邪に伴う軽微な副鼻腔炎は自然に軽快しますが、①10日以上改善傾向が見られない鼻汁、②3日以上続く39℃以上の高熱と膿性鼻汁、③一旦良くなった症状が再度増悪する、といった特徴がある場合は「急性細菌性副鼻腔炎」を疑います。合併症のない急性細菌性副鼻腔炎に画像検査(レントゲン等)は必要なく、症状の特徴から診断して抗生剤による治療を開始します(症状が強くない場合、発症2週間程度までは抗生剤なしで経過を見ることもあります)。アレルギー性鼻炎が背景にある場合は、生理食塩水の点鼻や抗ヒスタミン薬、点鼻ステロイドが有効です。
※3か月以上症状が続く場合は「慢性副鼻腔炎」となり、点鼻ステロイドや抗生剤、ロイコトリエン拮抗薬などを組み合わせた長期的な管理が必要になり、場合により手術を検討します。
鼻血
子どもの鼻の粘膜(特に鼻中隔の前方)は非常に敏感なため、ちょっとしたのぼせや興奮、風邪・アレルギー性鼻炎によるムズムズ感から鼻を触ってしまう(鼻ほじり)ことで容易に出血します。
【正しい応急処置】
冷静に小鼻の両側をしっかりと指でつまみ、【軽くうつむくような姿勢】を10分ほど続けさせます。これだけで止まることがほとんどです。※上を向かせると血が喉に垂れてむせたり、ティッシュを詰めると抜くときに粘膜のかさぶたを再度傷つけて悪化させたりするため、これらはやめましょう。鼻の病気(アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎)をしっかり治療し、鼻血が出やすい状態(ムズムズ感)そのものを改善することが重要です。
扁桃・アデノイド肥大
喉や鼻の奥にあるリンパ組織(免疫の前線基地)が年齢に伴い大きく腫れる状態です(アデノイドは6歳頃、扁桃は7歳頃に最大となり、10歳頃にかけて自然に小さくなります)。
【サインとアプローチ】
肥大により空気の通り道が塞がると、「いびき・睡眠時無呼吸」「寝起きが悪く日中眠そう」「食事が進みにくく時間がかかる」「繰り返す急性中耳炎・鼻閉」の原因になります。特に重篤な症状がない場合は経過観察を行いますが、肥大による呼吸障害や睡眠障害の程度が強い場合は、切除手術を行う専門病院をご紹介します。
乳幼児期(生後〜6歳頃)は目の発達に極めて重要な時期です。特に3〜4歳頃の「感受性が高い時期」に早期発見・早期治療を行うことが、生涯の健やかな視力を守るための鍵となります。以下のようなサインがあればご相談ください。
ものを見づらそうにしているサイン
目を細めてものを見ている、テレビを近くで見ている、首を斜めにして見ている、まぶしがる、学校の健康診断で目の異常を指摘された、などの様子がある場合は眼科的評価が必要です。
アレルギー性結膜炎
全人口の少なくとも20%にみられる増加傾向の疾患で、多くは花粉やハウスダストが原因です。目の強いかゆみ、充血、結膜の浮腫(むくみ)を認め、多くの場合でアレルギー性鼻炎を合併します。
【治療】
問診と診察で診断し、抗ヒスタミン薬の点眼や内服薬で治療します。症状が強く点眼で十分な改善が認められない場合はステロイド点眼も選択肢になりますが、眼圧上昇リスクがあるため、定期的に眼圧評価ができる眼科医と連携して経過観察を行います。
急性結膜炎
細菌やウイルスによる感染性結膜炎、アレルギーや乾燥(ドライアイ)による非感染性結膜炎など、急激に結膜が炎症を起こす状態の総称です。
【当院のアプローチ】
詳細な診断には眼科医による診察が必要ですが、明らかな花粉症に伴うものや軽微な症状であれば小児科でも対応可能です。また、【川崎病のような全身の熱性疾患の症状の一つとして目が赤くなることもある】ため、発熱を伴う結膜の充血は、小児科医による全身の診察が極めて重要です。
麦粒腫(ものもらい)と霰粒腫(さんりゅうしゅ)
まぶたにしこりができる病気ですが、原因と経過が異なります。
麦粒腫(ものもらい): まぶたの汗腺や毛根、皮脂腺に細菌が繁殖して起こる急性感染症で、赤みと強い痛みを伴い、通常数日〜1週間程度で改善します。
霰粒腫: 皮脂腺に脂肪(マイボーム腺の分泌物)が詰まってできるしこりです。感染を伴わないため柔らかく痛みがありませんが、数週間〜数か月と長く続くことがあります。
【ホームケアと治療】
どちらも【温めることで改善を早める可能性】があります。暖かいタオルでまぶたを温めること(15分ずつ1日4回)を試してみましょう。改善が乏しい場合や症状が強い場合は眼科医による抗菌薬治療や外科的治療が必要になります。
先天性鼻涙管閉鎖
目から鼻へ涙を流す管(鼻涙管)が生まれつき詰まっているため、「生まれてからずっと涙目」「朝起きると目やにで目が開かない」といった症状が出ます。
【ホームケア】
ほとんどの場合1歳までに自然に開通します。その過程を助けるために、目と鼻の間を人差し指などで優しく押してマッサージすることを1日数回試してみてください。1歳を過ぎても改善しない場合は眼科専門医への受診をお勧めします。
弱視(じゃくし)
目そのものは健康であるにもかかわらず、脳の視覚機能が発達途中で止まってしまい、メガネやコンタクトをつけても視力が十分に上がらない状態です。治療開始が遅れると視力がうまく上がらなくなり、将来の運転免許取得や職業選択に影響を及ぼすリスクがあります。
斜視弱視: 片方の目の視線がずれている(斜視:子どもの約2%にみられます)ために、視力が発達しない状態です(見た目が気になる場合は手術可能な医療機関をご紹介します)。
不同視弱視: 片方の目だけが強い遠視や乱視であるためにおこる弱視です。日常生活で不便さを感じにくいため親御さんも気づきにくく、3歳児健診をすり抜け就学時健診で初めて判明し、早期治療の時期を逃してしまうケースがあります。
屈折異常弱視: 両目ともに強い遠視や乱視(屈折異常)があるためにおこる弱視です。
視性刺激遮断弱視: まぶたが下がって黒目を覆う眼瞼下垂(がんけんかすい)や、生まれつき水晶体が濁っている先天性白内障など、光が遮られる原因により発達が止まる弱視で、早期の手術が必要です。
内反症(逆さまつげ): まぶたが内側に巻き込まれ、まつ毛が眼球に触れて傷をつけてしまう状態で、小さな子どもによく見られます。
【当院での弱視治療】
当院では専門の【視能訓練士(ORT)】が在籍し、弱視治療を行っています。メガネをかけて網膜にピントの合った像を映し出す治療や、アイパッチをかけて日頃使えていない方の目を重点的に活用するトレーニングを行います。近視の進行を遅くする点眼薬や、就寝時に特殊なコンタクトレンズを装用して角膜の形を一時的に変化させ、日中裸眼で過ごせるようにする「オルソケラトロジー(近視進行を遅らせる報告もあります)」なども選択肢となります。家庭での親御さんの温かいご協力が何より大切になります。
耳を頻繁に触る、いじるというのは中耳炎の大切なサインのひとつですが、触る行動だけで判断することはできません。単に耳を触る癖であったり、耳垢(みみあか)が詰まってムズムズしているだけの場合や、外耳道炎が原因のこともあります。当院では診察時に耳鏡で鼓膜の状態を客観的にしっかり確認しますので、不機嫌や夜泣きを伴う場合はお気軽にご相談ください。
細菌やウイルスによる感染症(はやり目など)の可能性もありますが、一概に感染症だけとは言えません。花粉やダニによるアレルギー反応、逆さまつげ(内反症)による物理的な刺激、あるいは生まれつき涙の通り道が狭い(鼻涙管閉鎖)など、原因は多岐にわたります。お子さまの年齢や、発熱・鼻水といった他の随伴症状と合わせて総合的に見極めていきます。
子どもの耳・鼻・目の症状は日常的によくみられますが、小さなお子さまほど症状を言葉で伝えることが難しいものです。日常のありふれた風邪の一部に見えて、実は裏で中耳炎や副鼻腔炎、あるいは将来の視力に関わる大切なサインが隠れていることがあります。
withこどもクリニック 武蔵小杉では、お子さまの症状だけではなく、保護者の方が日々の暮らしのなかで直感的に感じる「いつもと違う」「なんとなく元気がない」という大切な感覚にしっかり耳を傾け、寄り添う診療を心がけています。「万が一、急な体調変化があっても、365日withがいるから大丈夫」と思っていただける心の拠り所として、お子さまのきらきらした未来とがんばるお母さん・お父さんの笑顔を、全力でサポートいたします。気になる症状がありましたら、どうぞいつでもお気軽にご相談ください。
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